アジアフォーカス・福岡国際映画祭

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2019年9月13日(金)~9月19日(木)

ニュース

2019.10.3

ディレクター懇談⑤『マルカド、月を喰らうもの』ジョー・バクス監督

『マルカド、月を喰らうもの』英題:Markado:The Moon Devourer(フィリピン)
監督:ジョー・バクス

実写にフィギュアを織り交ぜて、独特の世界観を表現

「本映画祭である意味一番の問題作」と梁木ディレクター。実写にミニチュアセット、フィギュアによるストップモーションアニメを組み入れて、独特の世界観を表現している今作。ジョー・バクス監督はフィリピンの中心地・マニラではなく、南フィリピンのガガヤン・デ・オロ市で活動していて、今作は完成に3年間かかったといいます。

どことなくエキゾチックな雰囲気を醸し出しているジョー監督。「マニラで活躍したいとは思わないんですか?」との梁木ディレクターの質問に、「それはありませんね。私はフィリピンの多様で独創的なところが好きなんです。特に私が住むミンダナオ島はムスリムの部族もクリスチャンも、アニミストも共存して暮らしています。そういった環境が私の作品に生きています」とハッキリ答えてくれました。

ジョー監督の祖父がシャーマンというところも大きな影響を受けているといいます。「この作品には西洋的なロジックでは理解できない、合理的なストーリー性もなく、アニミズム的な要素がふんだんにちりばめられていますよね。それを実写とフィギュアで実験的に表現している。ただものではないなと思いましたよ(笑)」と語る梁木ディレクターに、「フィリピンでは上映中帰ってしまう人も多く、ミンダナオ映画祭でも大衆受けする作品じゃないと、上映予定をキャンセルされてしまったんです。でも福岡ではこんなに受け入れてもらえて、とっても嬉しいです!」と満面の笑みで応えるジョー監督。

2011年にフィリピンを襲った台風センドンが、作品の大きなインスピレーションとなったとジョー監督。もともと、「人間より人間らしく見える」というフィギュアが大好きで3歳の頃から集めていたという監督は、人形を使った作品を撮りたいとずっと思っていたそう。台風の甚大な被害により、つらい現状を見たというジョー監督。まるで人々が誰かに動かされるのを待つしかない人形のように見えた、と当時を振り返ります。自然災害には人々はどうやっても太刀打ちできない、でも台風の被害を決して忘れてはならない…それを表現したいと思った時に人形に演じてもらおうと思ったそう。その演出は血だらけの殺しの場面や、性的な描写にも活かされています。

映画『マルカド、月を喰らうもの』より

それを聞いた梁木ディレクターは「人形がある意味変わり身になってくれたんですね。そんな深い思いがあったとは…やっぱり、映画祭に呼んで良かった」と感慨深げ。最初は実写からスタートしたところ、撮影中予算に行き詰まり、役者も撮影スタッフもいなくなり…という状況に遭遇したそう。奥様や友人たちの協力もあり、時間をかけて映画をつくりあげていったプロセスにこそ、意味があったともジョー監督は語ります。

最初は大まかな構成だけ決めていたそうですが、アイデアやイメージが湧くと作品中に取り入れていくスタイルで、「だからこそ時間はかかったんですが(笑)、脚本を壊していく作業は面白かったですね」。そんなジョー監督にとって映画づくりは“アート”。「映画づくりはアートで、アートは生き物で変わりゆくものです。だから作品をコントロールすることは決してできない。私はこのスタイルで映画を撮り続けたいと思っています」と意欲を語ってくれました。次回は全編人形を使った作品づくりを考えているとのこと。「期待していますよ!でももうちょっと製作期間が短かったらうれしいですね(笑)」と梁木ディレクターの言葉に「頑張ります!」と笑顔で応えたジョー監督。懇談の最後には福岡での再会を約束し、2人は固い握手を交わしました。

共催
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