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2013年福岡観客賞授賞式が行われました!

「アジアフォーカス・福岡国際映画祭2013観客賞」は香港映画「狂舞派」に決定!!

 


今回で23回目となる「アジアフォーカス・福岡国際映画祭2013」。11日間の期間中、ハイライトを迎えた9月18日、「福岡観客賞」の発表と授賞式がキャナルシティ劇場で行われました。映画祭では、アジアの映画振興に寄与するために、観客の投票で決める「福岡観客賞」を2006年から実施し、アジアの優れた監督に対して顕彰を行っています。本年度の対象作品は正式招待作品全22作品です。
9月14日から16日までの間、観客に映画鑑賞後、5段階評価で投票してもらった結果、最も平均点の高い作品が「福岡観客賞」に。多くの映画ファンが結果発表を待ちわびる中、再び華やかにゲストたちが登場、ノミネート作品の紹介がスクリーンに映し出され、会場内の期待と緊張が高まってゆきます。まずは、昨年から設けられた「熊本市賞」の発表から。熊本市賞は昨年4月に九州で3番目の政令指定都市となった熊本市から、都市連携の一環として提供されるもので、アジアでも有数の映画祭となった本映画祭のさらなる発展に寄与するためにもうけられたもの。熊本市賞は、観客投票の第2位作品に授与されます。

「熊本市賞は…韓国映画の『結界の男』です!」。高らかに響き渡った熊本市シティプロモーション課課長・井本賢一氏の発表の一声に、会場中から拍手と歓声が沸き起こりました。チョ・ジンギュ監督には証書と副賞、トロフィーが贈られ、満面の笑みで記念撮影に応じていました。「結界の男」はやくざの幹部が突然巫女になってしまい、さまざまな問題を巻き起こしていく爆笑コメディー。映画ファンの間でも口コミで面白いと評判の作品で、納得の熊本市賞受賞でした。
 

そしていよいよ、観客賞の発表です。緊張感あふれる張りつめた空気の中、ドラムロールが会場に鳴り響きます…。そしてスポットライトが止まったのは、香港チームの場所!「アジアフォーカス・福岡国際映画祭2013観客賞は、『狂舞派』です!! おめでとうございます!!」。割れんばかりの拍手が鳴り響く中、登壇した監督のアダム・ウォン氏、主演俳優のベビージョン・チョイ氏、俳優のトミー・ガンズ・リー氏、プロデューサーのサヴィル・チャン氏。華々しく今年のオープニング上映会を飾った今作は、従来の王道香港映画には観られない、ヒップホップダンスをテーマにした明るくノリの良い青春物語。大スターは起用せず、香港の街で実際活躍しているダンサーをスカウト、映画製作のための資金繰りに4年かかったという、アダム・ウォン監督による苦心の一作でもあります。
「観客賞をいただけるなんて、全く期待していませんでした。私がこの映画をつくろうと決めた4年前、実際にダンスにかける若者たちを見て、かつてない情熱とロマンを感じ、ただ、良い映画をつくろうとだけ思っていたので、それが商業映画なみの成功を収めるとは本当に想像してもいなかったことです。なぜならば、香港映画ではダンスをテーマにした映画など今までつくられていませんでしたし、インデペンデント系の映画が商業的に成功することなど全く信じられていなかったからです。しかし、実際に香港では口コミで広がり、ちょっとしたブームにもなりました。そして、ここ福岡で観客賞をとるまでになったことをとても光栄に思います。これは我々チームが一丸となってとった賞です。私は日本映画にとても影響を受けているので、いつの日か日本の映画を日本人の俳優と一緒につくりたいと思っています」と感慨深げに語ったアダム・ウォン監督。実際に、香港では熱狂冷めやらず、パート2の製作がもう決まっているそう。
新藤会長から証書と副賞、梁木ディレクターからトロフィーが贈られ、記念撮影では元々プロのダンサーであり、今回俳優初挑戦となったトミー・ガンズ・リー氏が壇上でサービス・パフォーマンス。フラッシュの嵐の中、ゲストを含め会場から割れんばかりの拍手と温かな声援が送られました。

 

リラックスした雰囲気でゲスト同士が仲良く交流

観客賞授賞式の後には、会場横のホワイエにて「ゲスト交流会・祝賀会」が開催されました。映画祭が始まって6日、ゲストや映画祭関係者、ボランティアたちがやっと顔なじみになった頃の交流会。オープニングレセプションとは違って、とてもリラックスした雰囲気でみなさんが懇談を楽しみました。福岡観客賞を受賞した香港映画「狂舞派」のアダム・ウォン監督も、「映画祭などが成熟しているヨーロッパに比べ、アジアでの交流はまだまだと思っています。映画関係者が親しく交流できる場所はここ福岡だけ。この機会を大切にして、もっとアジア映画を盛り上げ、関係者同士交流を深めていけたらいいですね」グラス片手に語っていました。また、「レッド・カーペットや映画祭、上映会…私にとって全部初めての経験で賞までいただけたことに感激しています。一生で忘れられない経験となりました。福岡は、日本でこの映画を広めるチャンスを作ってくれた場所。日本でも口コミでぜひ、この映画の面白さを伝えてほしい」とベビージョン・チョイ氏も興奮を隠しきれない様子でした。

映画祭も残すところあと4日。注目の作品を含め、まだアジア映画に深く触れるチャンスはたくさんあります。交流会・祝賀会では、映画祭後半の盛り上がりにも期待できると確信したひとときとなり、時が経つのを忘れて懇談を楽しんでいました。

 

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【速報】福岡観客賞2013は「狂舞派」(香港)に決定!

本日、アジアフォーカス・福岡国際映画祭2013の福岡観客賞、および熊本市賞が発表されました!

◎福岡観客賞:「狂舞派」(香港)
監督: アダム・ウォン


あらすじと解説(公式カタログより抜粋):

ヒップホップダンス、ストリートダンスに情熱を注ぐ天真爛漫な女の子の青春ど真ん中ストーリー。大学生になった女の子ファーは、父の豆腐屋を手伝う毎日から抜け出し、念願のヒップホップ・ダンスチームBombA に入る。チームの目標はライバルのRooftoppers を打ち負かすこと。持ち前の明るい性格とダンスの実力で、ファーはチームで欠かせぬ存在となり、Rooftoppersからも一目置かれるようになっていく。チームリーダーのデイヴに淡い恋心を抱くが、レベッカ(チームメイト)の嫉妬の眼で見られ、彼女から自分のダンスを否定されて、チームを離れてしまう。

傷心のファーは、リョンという男の勧誘に負け太極拳を始める。いやいやながら稽古を重ねるうちに、ファーは太極拳の奥深さを知り、のめり込んでいくと同時に、落ち着きのあるリョンの包容力に魅かれていく。

一方、ファーが去った後のBombA は、ダンス大会の前哨戦でRooftoppers に叩きのめされ、レベッカも離脱するという非常事態におちいる。大会まで時間が足りなくなり、切羽詰まったデイヴがファーに戻ってきてほしいと伝える。太極拳の静とヒップホップの動を融合させたダンスでファーのレベルは一段と上がっていた。しかし、通りかかったリョンとデイヴが小競り合いになり、巻き込まれたファーが足に怪我を負ってしまう。杖をついて大会に臨むファーとBombA。そしてショーが始まる……。

全編を通して圧倒的なダンスパフォーマンスが繰り広げられ、今の香港のクールさが凝縮されている。なにより、登場する若者たちが一途に、純粋にダンスを希求する様が清々しい。カンフー映画を思わせる展開にヒップホップの味付け。香港映画の新時代を感じさせる作品である。

 

監督プロフィール:アダム・ウォン

1975 年香港生まれ。香港中文大在学中に米国アイオワ大学に留学し短編映画の製作を始める。賞に輝く幾つかの短編映画を経て「When Beckham Met Owen」(2004年)で長編映画監督デビューを果す。短編「Friends」(2012年)は東日本大震災一周年に開催された大阪アジアン映画祭で上映される。「狂舞派」(2013) は監督の長編映画最新作。

 

 

◎熊本市賞(次点):「結界の男」(韓国)

監督:チョ・ジンキュ



あらすじと解説(公式カタログより抜粋)

舞台は釜山。やくざの幹部クァンホは、組織内の勢力争いで同僚のテジュと激しく対立していた。ある晩クァンホは、テジュが率いるグループに襲われ負傷する。3日間の昏睡から目覚めたクァンホは、この日を境に不可解な現象に見舞われるようになった。そこで厄払いのために巫女を訪ねた彼は、思いもよらない衝撃的な事実を聞かされる。クァンホの命は本来、テジュに襲われた時に尽きる運命であったこと、手のひらに傷を負ったために手相が変わり、死を免れたこと。巫女はさらに、彼もまた巫女として生きる運命であり、これを受け入れるよう告げた。

身の回りでは奇妙な出来事が続いている。どこからか現れ、彼につきまとい始めた謎の少女、人の言葉を話す動物たち。他人には見えないものが見え、聞こえない音が聞こえる。現実と向き合わざるを得ない状況のもと、彼は巫女になる決意を固める。

巫女とやくざ。異質な組み合わせの仕事を掛け持つ男の姿を、軽快なテンポで追ったコメディー作品だ。主人公が運命と向き合う過程で生じた葛藤も、実にコミカルに描かれている。韓国の巫女は、古来より予言や病気治療、祭祀儀礼などを司る職能者で、死者の霊と交信する者もいる。劇中の「豊漁祭」という祭りを執り行うのも、彼らの仕事とされる。また男性巫女が祭祀を行う場合には、女装や化粧を施す慣例がある。当然クァンホも例外ではない。クァンホ役の俳優パク・シニャンの派手なメイクや女装は必見で、この作品を印象づけるカギと言えよう。

やくざとして生きるか、それとも巫女として生きるか。その狭間でジレンマを感じながらも己の運命を受け入れ、力を尽くす彼の姿は、私たちをいつの間にか劇中へと誘い込む不思議なパワーを持つ。

 監督プロフィール:チョ・ジンキュ

1960 年生まれ。韓国大邱嶺南大学美術学部西洋学科を卒業した後、日本に留学し、早稲田大学大学院文学部映画専攻科を卒業。韓国ギャング映画ブーム時に大ヒットした「花嫁はギャングスター」(2001 年)で監督デビュー。その後も「Who’s Got the Tape」(2004 年)、「My Wife is a Gangster 3」等のギャング・コメディ映画を発表する。最新作は「結界の男」(2012 年)。

 

※福岡観客賞授賞式の模様は追って報告します!
 

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【FOCUS ON CINEMA】狂舞派(香港)Q&A

監督:アダム・ウォン
主演俳優:ベビージョン・チョイ
プロデューサー:サヴィル・チャン
俳優:トミー・ガンズ・リー

 

朝一番の上映にも関わらず、会場は満席。人気の高さがうかがえる本作は、若者たちのダンスに賭ける青春を凝縮した躍動感あふれるエンターテイメント。製作者と俳優4人が揃って来福してくれたこともあり、上映後、熱気さめやらぬ会場にはひときわ大きな拍手が沸き起こりました。

 

Q:作品のコンセプトとキャスティングはどちらが先にあったんでしょう?とくにキャスティングは難しかったのではないかと思うんですが、出演者はどうやって選ばれたんですか?

監督:最初にコンセプトを考えて、それからキャスティングを選びました。香港工科大学という大学の中にクラブがあって、内外問わず世界各地からダンスをしに来るんです。そこでダンサーのグループに知り合って、その情熱に刺激を受けてこの物語を作りました。
キャスティングに関しては、Facebookにこのオーディションのことをアップしたところ、いろんなダンススクールのダンサー数百名から応募がありました。ダンスの種類を特定していなかったので、ストリートに限らず、ホッパーとか社交ダンスとか多彩な種類のダンサーから問い合わせがあってびっくりしましたね。ストーミー役のトミーさん以外は、そこからオーディションで選んで、トミーさんに関してはこういう役に適した人がいないかネットでリサーチしてオファーしました。

 

Q:昔から香港映画が大好きで観ていましたが、有名人が出ていない作品というのはお金を集めるのが大変だったんじゃないかと思うんですけれど、いかがでしたか?

サヴィル・チャン:4年間かけていろんなところから協賛を募りました。人気があるのはアクションやカンフー、ホラーなどのオーソドックスなテーマです。おっしゃった通り、よくあるテーマの映画ではないし有名人も出ていませんので、商業的なことを考えて内容を変えてしまうと、この映画の良さが出せないと思い、根気強く説明して探しました。台湾の金馬賞で2年前に出会ったゴールデン・シーンの社長が興味を持ってくれて、理解者に出会えたことで、難しければ難しいほど挑戦する価値があると決心がついたんです。

 

自国・香港でも作品の持つパワーが伝わり好評を博しているという本作。サイン会では、イケメンの主演俳優、ベビージョン・チョイ氏やトミー・ガンズ・リー氏に熱い視線が注がれていました。

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梁木ディレクターのここが見どころ「狂舞派」(香港)


香港を舞台にしたヒップホップダンス映画です。若向きの映画ということで遠慮する方にも見ていただきたいですね。レベルの高いダンスはジャンルを超えてカッコよさを感じさせますから。カンフー映画の生まれ変わりですね。

主役のファーを演じた女優の Cherry Nganがいいですね。いかにも香港映画のヒロインらしく、天真爛漫さが身上ですね。「あまちゃん」を演ってもハマりそうな女優さんです。デビューは2012年ということですからこれからの注目株。彼女を見ていると「夢中」という言葉が頭を巡ります。ダンスに夢中、恋に夢中な様子を清々しく演じられる。あの人もこの人も好きで夢中が苦しい。香港映画って、こういうハートの無垢な女の子が好きなんですよね。

最後のシーンはダンス大会で、怪我を負った主人公が杖をついてステージに立ちます。そして片足のパフォーマンスを繰り出します。カンフーでも、片腕ドラゴンというのがありましたが、こっちも負けてない片足ドラゴン。香港の新時代を感じさせるこの作品、ぜひ多くの方に楽しんでいただきたいです。

作品情報はこちら↓
http://www.focus-on-asia.com/lineup/film13_22.html

※本作品は、一部のリーフレットでは「踊るぜ、香港!」となっていますが、正式タイトルとして「狂舞派」になりました。

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◆◇◆ シネラ 特別企画開催のお知らせ ◆◇◆

福岡ユネスコ文化講演会

『香港映画は二度死ぬ~中国返還以降の挑戦』       

現在の文化・社会をテーマに開催する文化講演会

 

会 期:6月1日(土)

会 場:福岡市総合図書館映像ホール「シネラ」 (福岡市早良区百道浜3丁目7-1)

観覧料:(一般)1,200円/(学生・留学生)500円/(予約)1,000円

講演会:13:30~14:45

講 師:野崎 歓 (東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授)

1959年新潟県生まれ。翻訳家、エッセイス卜。専門はフランス文学、映画論。主な著書に「ジャン・ルノワール越境する映画」(青土社 サントリー学芸賞受貸)「赤ちゃん教育」(青土社講談社エッセイ賞受賞)など主な訳書に「浴室J(ジャン=フィリップ・卜ゥーサン集英樹I映画と国民国家l(ジャン=ミシェル・フ口ドン岩波書庖)など,アジア映画評論としては「香港映画の街角」(青土社)「アジア映画の森-世紀の映画地図」監修 作品社)などがある。

 

 

映画上映:15:00~

『玻璃の城』
監督:メイベル・チャン 主演:レオン・ライ/スーチー                      1998年/35ミリ/カラー/111分/香港

1996年、自動車事故によりカップルが死亡する。二人は70年代香港大学の同級生で、ロンドンで久しぶりに再会したのだった。二人の子供達が遺品を引き取りに来て知り合い、親達が青春を過ごした香港にやって来る。70年代香港を舞台にしたノスタルジー溢れるラプストーリー。

※定員制.開場は開演の30分前。

※予約は福岡ユネスコ協会にて、FAX:092-733-1291又はEメール:fuunesco20 13@gmail.comで受け付けます。住所・氏名・連絡先を明記の上お申し込みください。

※高齢者・障がい者・『わの会」割引なし。

※観覧料は講演と映画上映のセット料金です。

※学生・留学生の人は身分証の提示が必要です。

http://www.cinela.com/schedule/jsch256hongkong.htm

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本日8月28日18:00アジアフォーカスのUSTREAM配信が始まります!

どうなる!? USTREAM!の巻

なんと、8月28日(火)18:00ぐらいから、30分間ほど、
アジアフォーカスのUSTREAM番組、記念すべき第1回放送が始まります!とても素敵なパーソナリティ―が登場するらしく、秘密の情報もばんばん公開されるらしく、いろいろと面白いことがあるらしい。ととにかくはっきりしないことが多いので、らしい、ばっかりでもうしわけありませんが、お暇があれば、ぜひ下記をクリックお願いします。どうなることやら。
http://www.ustream.tv/channel/%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%B7%E3%83%8D%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93
アジアシネマチャンネル、略して「アジシネちゃん」お楽しみに。

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上映作品「Bleak Night」と比較してみよう!No.2 台湾映画「九月に降る風」

以前、ここで今回の上映作品、韓国映画の「Bleak Night」と日本映画「青い春」を比較しました。さらに台湾作品とも比較したいと思います。

今回協賛企画として15日から始まっている「台湾映画祭2011」。そこで「九月に降る風(九降風)」を観てきました。
http://asia-republic.com/9wind/index.html

7人の仲間たち。いつもつるんで遊んでいます。すぐに集まって、くだらない事でも特別な事のように共有しあう。そんな時間はずっと続くと思っていたのに…少しづつ変わっていく関係。

ここまで書いていると、3作品のどれにも当てはまる内容です。そうなんです。どの国、どの時代でも、青春ど真ん中の若者に大差はありません。くっだらない!と思うような事をキラッキラッした目でやるんですね。喫煙、飲酒、女の子。卒業を前にして絶対的と思えていた関係が、微妙に崩れていくのも同じです。わかっていたつもりの仲間の心の中を読めない自分にとまどうのも…。

台湾のさわやかイケメンくんたちが勢揃いです。そう、全体的に他の2作品に比べるとさわやかなんです。でもなんだか物足りなさを感じたんですよね。もっと揺れる心とか思いの深いところがみれたほうがよかったかなと。2作品のディープさに比べると…ですが…。台湾の高校生活…といっても1996年当時ですので今との違いはあるにせよ、韓国よりは日本に近い気がしました。その辺を見比べるのもおもしろいです。原題の「九降風」は、台湾新竹に9月に吹く季節風のことで、この時期、台湾では卒業&入学シーズンと重なることもあり、日本の桜のように青春の新たな旅立ちと別れを象徴する代名詞なのだそうです。

台湾映画祭2011は20日までアジア美術館にあるあじびホールで6作品を1日4作品づつ上映しています。私は最後の18時からの回を観たのですが、120名ほど入るホールに私を含めて10人はいませんでした。もったいない…おかげでゆっくり観れましたが。ついつい自宅で観てるゆるゆる感覚になって、ドキリとするシーンでは声を上げていました…。

アジアフォーカスのチケットで観ることができますので、こちらも是非!

九月に降る風 [DVD]

  • 販売元:アミューズソフトエンタテインメント( 2010-02-24 )
  • 時間:107 分
  • 1 枚組 ( DVD )
  • 定価:¥ 4,104
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平渓線の終点・菁桐駅で心癒される「台北に舞う雪」

「山の郵便配達」のフォ・ジェンチィ監督が贈るラブストーリー。新人歌手メイ(トン・ヤオ)は突然声が出なくなり、歌うことができなくなる。そのことを誰にも告げられず台北の街出て、平渓線の終点・菁桐駅にたどり着く。母親に捨てれら孤児として育ち、町の便利屋として、忙しく働く青年・モウ(チェン・ボーリン)と出会い、この町で暮らすようになる。町の人々との交流やモウの優しさに触れ、少しずつ声が出るようになっていく・・・。

この物語の魅力は、なんといっても、菁桐の町の景色。平渓線のローカルな雰囲気に、町の路地など、どこを歩いても、心がどんどん優しくなっていくよう。そして、メイの暮らす部屋やメイを探しにきた記者が入り浸るカフェのインテリアがとってもかわいい。カフェの女の子ウェンディのころころと変わる衣装に髪型もキュート。この、小さな町をきっと訪れたくなるはず。

台北に舞う雪(台北飄雪) http://taipei-snow.jp/

YouTube Preview Image

台北に舞う雪 [DVD]

  • 販売元:エプコット( 2010-11-27 )
  • 時間:145 分
  • 1 枚組 ( DVD )
  • 定価:¥ 4,104
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「2046」 胸に迫る「つかの間」の痛み






ウォン・カーウァイの映画は、物語としては限りなくゼロに近づこうとし、何かを凝視するような映像は、美しい。いいかえると、それは「つかの間」の性質である。彼にとって、生は永遠に続く「つかの間」であり、それに耐える痛みと悲しみだけを描こうとする。新作「2046」は、そんな映画である。

1963年のシンガポール、66年から69年にかけての香港を舞台にしている。が、出てくるのは、大きな歴史から切り離された「つかの間」の場所だけ。賭博場や酒場、主人公(トニー・レオン)が仮住まいする香港の小さなホテル。狭い部屋、ベッド、仕事机、廊下、階段、屋上だけを、ぼくらは見せられる。「つかの間」の暮らし、狭苦しい視野がすべて。それら全体を見晴らすショットは一度も登場しない。

主人公が書き綴る近未来小説の舞台も、「つかの間」の最たるもの、列車の中で進行する。また、酔いつぶれた主人公は、「つかの間」の乗り物、タクシーのなかで女性のひざに手を伸ばす。女性たちとの関係も、その場かぎり。借金を賭けで取り返してくれた、いつも左手に黒い手袋をした女賭博師(コン・リー)、情熱的な関係をもったはずの、ホテルの「2046」号室の水商売の女(チャン・ツィイー)、小説の代筆をしてくれたホテル支配人の娘(フェイ・ウォン)。

安定や定住などは、ない。定住するには、ホテルの支配人の娘のように、日本へ行って日本人(木村拓哉)と結婚するしかない。日本が結婚と定住をしめしているのは、おもしろい。

香港ばかりでなく、大都会は、だれにとっても「つかの間」の土地かもしれない。そして、ぼくらの生の感覚も、バーチャル化する生活環境によって、まちがいなく「つかの間」化しつつある。戻ってゆく場所は、もはや、ない。高速でチューブを突っ走る列車のように、時間のなかを疾走するほかない。永遠に引き延ばされた「つかの間」の悲しみが、ぼくらの胸を締めつける。

(2004.11.18)

 

2046 [DVD]

  • 販売元:TCエンタテインメント( 2005-04-27 )
  • 時間:130 分
  • 2 枚組 ( DVD )
  • 定価:¥ 4,104
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