Focus on Cinema

ハリキにしやがれ! Vol.5 ~この5年間での 私的ベスト5は?~

映画祭のディレクターなので「上映したすべての作品がベスト!」としか言いようがありません。

ここからはオフレコでお願いします。ベスト5は、時と場合によって変化しますね。今日の気分でいえば、まず、クマーラン・メーナン監督の「ダンシング・ベル」かな。ささやかな暮らしの描き方もすばらしいのですが、ぼくが一番感心したのは、芸術は何のためにあるのかという難しい問いに、見事な解答を出してくれたことです。

それからショエーブ・マンスール監督の「神に誓って」でしょう。エンターテインメントでありながら、これほどイスラムの問題を深く掘り下げた作品はほかにちょっと見当たらないと思います。

アスガー・ファルハディ監督の「アバウト・エリ」は、イラン映画の新しい次元を切り開いたと思います。冒頭の、車に乗って叫んでいるシーンから、もう「ヤラレタ!」としか言いようがないほど魅了されました。

韓国系中国人のチャン・リュル監督の作品はどれも好きですが、「豆満江」を挙げておきましょう。本人は、あまり中国人には見えません。酒飲みで、毎晩飲んでいました。気がつくと、ボランティア・スタッフの部屋で何気なく一緒におにぎりをほおばっていたりします。映画祭が終わっても帰らず、スタッフの打ち上げのときも、居残って朝まで飲んでいたこともありましたっけ。

そのほか、ウズベキスタンの「天空の路」、トルコの「天使の墜落」「卵」、オーストラリアの「サムソンとデリラ」、インドの「オーム・シャンティ・オーム」、フィリピンの「どん底」、韓国の「GO GO 70S」…数えあげればキリがありませんけど。

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