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【FOCUS ON CINEMA】Pee Mak(タイ)Q&A

監督:パンジョン・ピサンタナクーン
キャスト:ポンサトーン・ジョンウィラート


 

タイで歴代最高興行収入を記録したメガヒット・ホラー・コメディ。笑いが巻き起こった上映後の興奮さめやらぬ会場では、次々と質問が飛び出し、観客の満足度が伺えました。

梁木:タイでは誰でも知っている有名な怪談「メーナーク・プラカノーン」2013年度版、楽しませていただきました。日本では、手がのびる幽霊はあまり聞いたことがないのですが。
監督:手がのびる幽霊は、タイではナークという幽霊だけなんです。
梁木:それでは、質問をお願いします。

 

Q:ホラーであり、コメディであり、素晴らしいラブロマンスでありで感動しております。GTHさんの映画はどれも好きでよく観ているのですが、この作品も友人たちにもぜひ観るようにすすめたいと思います。日本での公開予定はありますか?

監督:ありがとうございます。必ず観られます。日本の会社が買ってくれました。(会場から拍手)

 

Q:原題の「Pee Mak」の意味を教えてください。

監督:Peeは、年上の人、お兄さんという意味です。

Q:素晴らしい映画をありがとうございました。私は監督の映画のファンで今年全作を観まして、今日も福岡で上映されるというので大阪から駆けつけました。監督は芸歴の浅い女優さんをヒロインに起用されることが多いように感じますが、そのあたりについてお聞かせください。

監督:今回のダウィカー・ホーンさんもテレビドラマにはよく出演していたのですが、この映画に出る前はそれほど有名ではなかったんですね。ただ経験が浅いということは全然関係ありません。脚本にあう人を選びました。とても演技が上手でしたので助かりました。

 

Q:とても素晴らしい映画、ありがとうございました。今日は東京からやって参りました。日本でも幽霊を扱った作品は落語などでも多いんですけど、今回の映画を観てホラーやコメディ、ラブストーリ−の要素をかねた作品として、ものすごいバランス感覚だなあと思いました。リバイバルの映画ということで、前の作品のテイストと同じ部分、違う部分はどういう点ですか?

監督:前作とはまったく違います。今回の特徴は、コメディの要素がすごく入っているという点。特に違うのはエンディングです。それとマークの友達について言及したのも今回が初めてです。いつもナークとマークのふたりだけのストーリーでしたが私の新しい解釈です。

 

Q:コップンカー!日本に来てくれてありがとうございます(タイ語で)。兵士が闘うシーンで歌を歌っていたのですが、あれはもともとタイで歌われていた歌なのでしょうか、それとも映画のために作られたのでしょうか。

監督:あの歌自体は、映画のために作ったオリジナルです。でも実際にタイの兵士たちは疲れた心身を元気づけるため、リラックスするために、歌を歌う習慣があります。

 

Q:本当に楽しい映画をありがとうございました。なんか純粋なふたりの愛情に感動しました。彼らのお友達が初めて出てきたわけですが、各々のキャラクターがとても面白くて髪型も皆さん特徴的でしたが、エピソードがあれば教えてください。

ポンサトーン・ジョンウィラート:じゃあ、僕からこの髪型から説明しましょうか(笑)。僕のは鶏みたいな髪型なんですけど、一応何百年も昔にタイ人がしていた髪型を現代的にアレンジして格好よくしました。頭の上で束ねるという髪型は、タイでは実際に子どもの時はしているのですが大人になったらしない髪型なんです。日本の方にはわかりにくいかと思うのですが、この映画は時代劇にも関わらず現代の言葉を喋っていますし、マークの髪型は今お洒落なタイの若者に流行っている髪型にしています。このTシャツの髪型なんですけど(監督が着ていたTシャツを指して)。

 

Q:今日お見えのポンサトーン・ジョンウィラートさんは、映画の中より若くてハンサムですね。

ポンサトーン・ジョンウィラート:ははは、今日は映画祭というのでちょっと格好つけているだけです(笑)。会社のGTHから、自分のことは自分でやれと言われていますので。冗談です(笑)。

 

Q:映画の中に出てくる人は、なぜ歯を黒くしていたのですか。日本では婚姻した女性が歯を黒くするお歯黒という習慣がありましたが。

監督:何百年も昔のタイ人は、ビンロウという果物の実を噛んで歯を黒くしていて、黒ければ黒いほど力があったといいます。今回、たくさん噛んで真っ黒にした方がコメディっぽくなるというのでやりました。

 

Q:とても感動しました。今日、映画を観に来たら、映画のタイトルが「死者の国からこんにちは」から「Pee Mak」に変わっていたんですけれど、あのタイトルは誰が決めるのですか?友達にも紹介したいのですが、日本で公開される時のタイトルは何になるのでしょうか。

監督:どんなタイトルになるかはまだわからないので、また追っかけてみてください。ちなみにシンガポールやフィリピンなど10カ国で上映された時は「Pee Mak」というタイトルでした。
梁木:実は本映画祭で「Pee Mak」というタイトルがわかりにくいのではないかと勝手に変えてしまったんですね。お叱りを受けて元に戻しました(笑)。

 

Q:実はホラーは嫌いでほとんど観ないんですが、GTHさんの映画なので興味津々で観ました。怖いのと笑いと、最後は涙が出る感動作だったと思います。この原作は何回もリメイクされているということですが、もともと小説か何かでヒットしたものなのでしょうか。またもともとの時代設定はいつ頃ですか?

監督:ナークの話は、小説ではなく口伝えだと聞いています。だから何が正しいか正しくないかは実際にはっきりしないんです。時代的にはローマ四世(1851〜1868年)の終わりと言われていますが正確にはわかりません。時代考証に関係なく電気がないのにつけたり、ファッショナブルにしたりと映画では自由にやっています。テレビドラマバージョンも何十バージョンもあります。今のタイの若い人は、詳しい内容は知らないけれど名前は聞いたことがあるという人が多いと思います。

 

Q:寺に祀るのは、「Pee Mak」の伝説からそうするようになったのですか。

監督:その通りです。伝説に由来したお寺があります。映画を撮る前は、映画を撮っていいですかという許可をいただきにお参りに行きました。たとえお参りしたとしても呪われたり、奇妙なことが起こることもあるんです。皆怖がっていますが、少なくとも撮影中に一度は停電があるものなのです。でも幸い、僕らの撮影では一度もありませんでした。
梁木:日本の四谷怪談でもそういう話があるんです。最後にこれを日本で公開するとなると、タイの監督名など日本語訳するのが難しいと思いますが。
ポンサトーン・ジョンウィラート:監督はタイで演技指導に定評のある方なんですが、なるべくインターナショナルにわかっていただけるように変えていけたらと思います。
梁木:日本版だったら、クロサワ(黒澤)かニナガワ(蜷川)がわかりやすいかもしれないですね。素晴らしい映画をありがとうございました。

 

「日本でもきっとヒットすると思います」という梁木ディレクターの言葉と共に大きな拍手で幕を閉じたQ&A。大阪や東京からもファンが駆けつける人気ぶりを目の当たりにし、ゲストの表情にも大きな喜びがあふれていました。

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