ディレクター梁木のアジア映画館

梁木ディレクターのここが見どころ!③ 【ひとり〈カザフスタン〉】

 
少年の孤独とプライドが胸に迫る

とんでもない境遇です。母親が死に、父親は家を出ていって、山の村で一人暮らしをしている小学生の話なのですから。父親はたまにしか帰ってこない。少年に周りの大人は親切にするどころか、子供だからと意地悪をするし、学校の先生も同級生もやさしくしてくれる人はだれもいない。健気に頑張ってはいるけれど、心は折れそうになる。ある日、都会の学校に行っている兄ちゃんが帰ってきます……これで、意地悪をされないですむ!

ところが、あてにしていた兄ちゃんも、自分のことしか考えないやつだった。ひとりぼっちで佇む少年の無言の孤独がひしひしとスクリーンから伝わって、胸がいっぱいになります。いっておきますが、これは児童映画ではありません。そんな甘いものではありません。ひとは孤立するしかないのだと思い知らされます。だから、生きていこうと思うのです。



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