2018.09.20
『仕立て屋 サイゴンを生きる』Q&A
『仕立て屋 サイゴンを生きる』
Q&Aゲスト:グエン・ケイ監督 司会:高橋 哲也
実施日:2018年9月16日 (撮影は9月19日)
Q:作品をつくるきっかけについて教えてください。
A:ベトナムで若者たちのアオザイ離れが心配な中、少しでも多くの若者が、アオザイを好きになって着てくれたらなという思いがありました。店でもアオザイは見かけますが、昔ながらの作り方ではないのです。私は、本当のアオザイをもっと多くの人に知ってもらいたいと思っています。
Q:ベトナムでこの映画を公開したときに、アオザイブームのような反響ありましたか。
A:うれしいことに、公開後たくさんの反響をいただき、若い人たちにも気に入ってもらえたようでした。また、映画関係の催し物のときに、主人公ニュイが着ていたような水玉のアオザイを着てくれている人もいて、とてもうれしかったですね。
Q:この物語に何かモデルとなったものはありますか。
A:この映画を撮るとき、自分も主人公の女優も、アオザイの作り方を習いに行きました。ベトナムにはもう昔ながらのアオザイ店が少なく、習う店を選ぶのは大変でした。また、アオザイを実際に作っていた人に話を聞いたり、昔の資料を探したりして、本物のアオザイを再現したいと思っていました。
Q:ベトナムの人にとって、1960年代はどういう意味をもっているのでしょうか。
A:ベトナム戦争でベトナムが南北にわかれていましたが、南の方の町の中心はサイゴンでした。音楽やファッション面は海外の流行にもタイムラグなくついて行っていたと思います。1975年に南北が統一した後、南部の人は外国に移住する人が多かったです。そういう思い出を含め、懐かしいような、輝かしいような時代だったと思います。
【最後に監督から】
福岡に来るのは今回が初めてでしたが大好きになりました。住みやすい町ですね。昨日、空いた時間に行ったアジア美術館がとても素晴らしかったです。