アジアフォーカス・福岡国際映画祭

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2019年9月13日(金)~9月19日(木)

ニュース

2019.09.17

映画祭一般上映『誰かの妻』Q&A

『誰かの妻』Other Man’s Wife

2018年/インドネシア/99分
監督: ディルマワン・ハッタ

Q&Aゲスト:ディルマワン・ハッタ監督 司会:高橋哲也
実施日:2019年9月15日

※Q&Aの中には、ネタバレの部分もあります。あらかじめご了承ください。

ディルマワン・ハッタ監督

Q(司会):この作品はワークショップを経て製作されてたとエンドロールに書いてありましたが、どのような経緯で作られたのですか?

A:この映画は、ジョクジャカルタの東、バリ島の北に位置するカンゲアン諸島で撮影しました。行くのにフェリーで9~10時間もかかる島です。映画を作るにあたっては、まず島に住んでいる人に参加を呼びかけました。そして、地元の日常をどのような映画にするか、地元の人にどのように参加してもらうか、さらに、どのようなストーリーにするかも、実際に聞いた地元の人の体験談からピックアップして構成しました。

 

Q(司会): この作品には、舞台になっている島で起こっている実際の出来事が反映されているということですね。

A: そうです。

 

Q:素敵な作品でした。作品の中で家庭を持つ男性が妻を捨てて、マレーシアに渡りますが、そんなことは実際にも起こっているのでしょうか?

A: この島の男性たちは、実際にマレーシアの建設現場へ出稼ぎに行く人が多いそうです。島にはあまり産業もないため、妻子を残して稼ぎに行かざるを得ないのかもしれません。ですが、女性たちにも多くの問題が残されます。夫の残した借金の返済せねばならなかったり、未婚女性は、望まない結婚を強いられたり。教育にも問題もあると感じました。

Q: 劇中のように家父長が息子を苦しめているということも現実にあるのでしょうか。

A: 実際にあるようでした。親世代は息子に自分の土地を引き継いでほしいけれど、親の思うようにはいかないようです。ワークショップの最中にも、参加している女性のボーイフレンドがマレーシアに逃げたという話を聞きました。

 

Q:主人公のエルダが繰り返しつぶやく、「女は男の所有物」という表現にびっくりしました。その島では以前からそのような考え方があるのでしょうか。それともワークショップを経て決まったフレーズなのでしょうか。あるいは、インドネシアでは全体にそんな考え方があるのでしょうか。

A:彼女が劇中で語っていることは、実際に島で起こっていることです。参加してくれた主人公役の女性の実話でもありますし、ワークショップで、「女は父や夫の所有物だと思っている」とを聞いた結果です。ただし、それがインドネシアという国全体の共通意識かどうかは分かりません。

 

Q(司会): インドネシアはたくさんの島からなり、たくさんの言語があります。この島が「他の土地と違っている」と思ったことはありましたか?

A: この島には、本当に人がいません(笑)。離島ですし、とても遠くて、島に行くだけでもお金がかかります。ただ、「女性は男性の所有物」という考え方は、この島特有のものではなく、イスラム教の考え方から来ているのだと思います。

 

(ネタバレ注意!)
Q: 印象に残るシーンが多かったです。主人公の最後の選択がとても厳しいものでしたが、最後に車に乗らず、島に残ることを決めた彼女に、監督が託したメッセージなどはありますか?

A: この作品のエンディングに関してはよく聞かれます。彼女の決断については、見る人によって受取り方が違ってくると思います。ですから、そこは見る方に判断を委ねたいと思います。

 

(ネタバレ注意!)
Q: エンディングについて、私は彼女が最後の選択を自分自身でしたことで、彼女が「誰かの所有物」であることから解放されたと思い、少し希望が持てました。

A: 同感です。実際に主人公にとって結婚はいいものではなかったし、その結論に至るまでには色んなプロセスもありました。自分で自由になることを決めたことについて、彼女は精神的に自由になったけど、少し痛みが残るビターなものだったということを味わっていただけたかなとも思います。それが人生というものなのです。

Q(司会): ワークショップはスムーズに進んだのでしょうか。

A: ワークショップでの最初の5日間は誰も参加してくれず、ゲームなどをして過ごしていました。「映画が出来ないかも」という声もありましたが、少しづつ参加してくれる人が増え、おかげで映画が作れました。

 

Q: いろいろ考えさせられる作品をありがとうございます。映画の冒頭で、主人公が3か月ほど家を離れたという話が出てきましたが、それはどこに行っていたのでしょうか。結婚前だと思いますが。

A:  主人公は親戚の家に行っていたという設定です。インドネシアのイスラム教徒の女性は、基本的に親が決めた結婚をするか、もし女性が男性のところに泊まったりしたら強制的にその人と結婚させられたりします。彼女は、結婚したくなかったので親戚の家にいたのです。

 

映画の感想や演出についての細かい質問が、客席からたくさんあがっていました。

 

★『誰かの妻』の次回上映は、18日16:00です。ぜひ、映画祭でご覧ください。

 

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