アジアフォーカス・福岡国際映画祭

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2019年9月13日(金)~9月19日(木)

ニュース

2019.10.3

映画祭一般上映『福岡』Q&Aまとめ②

(16日Q&Aより)

Q: 主演のお三方をキャスティングした理由を教えてください。
A: ユン・ジェムンさんとパク・ソダムさんは、『福岡』の前に撮った『群山:鵞鳥を咏う』に出演してもらったので、その際、次回作にも出演してほしいとお願いしました。ヘヒョさんは、映画人の集まりで会った時に、私の作品に出たいと言ってくれまして。その時は酒の席での社交辞令かもしれないと思ったのですが、再度打診したら快く引き受けてくれました。でも、撮影の後、「酒の席で余計な事を言うとこんなことになる」と笑っていました。

“Fukuoka”

映画『福岡』より

(感想)今日で2回目の鑑賞なのですが、新たな発見がありとても愉しめました。ソウルの本屋が現実なのか、福岡の3人が現実なのか、「夢」というのが本作のキーワードではないかと感じました。

A: そのように受け取っていただけてうれしく思います。ありがとうございます。

Q: 俳優の実名を役名に使っているのはなぜでしょう? また、撮影をする前と後で福岡の印象は変わりましたか?
A: まず、役名について。私は役名を決めるのが苦手なので、役者さんに許可を取って使わせてもらいました。実名だと演じる本人も役に入りやすく、自身のキャラクターが、役に滲み出てくるような気がします。
福岡への印象について。12年前に私が初めて福岡を訪れた時、イカの刺身が食べたくて、ある寿司屋に入ったのですが、目の前で売り切れてしまいました。でも、2皿頼んでいた隣のおじさんが、「一緒に食べませんか」と声をかけてくれました。その時、東京でも北京でもソウルでも感じた事がない、人のあたたかさを感じました。それ以降、私は福岡に「慣れ親しんだご近所のような街」という感覚を持っています。そんな街をもっと知りたくて、『福岡』という映画を作りました。しかし、撮影を通して、これまで知らなかった福岡を発見したので、ぜひまた福岡で映画を撮りたいと思っています。

(18日Q&Aより)
Q(司会): 今日は、舞台「めんたいぴりり」の東京公演の合間をぬって、古本屋の店主役で出演した山本由貴さんが駆けつけてくれました。由貴さん、「福岡」に出演された感想を教えてください。
※ネタバレ注意
A(山本): 撮影中はどんな映画になるかまったく想像できないまま演じていました。特にソダムとのキスシーンは、もともと台本になかったシーンだったので、「キス? キス?? キス???」と戸惑いました(笑)。

ユキ役の山本由貴(右)

※ネタバレ注意
Q(司会): 監督、あのシーンはどういう発想から生まれたのでしょうか。
A(監督): 『福岡』という映画は、愛に関する映画だと僕は思っています。28年前にある愛が原因で仲たがいし、互いの存在を必死で忘れようとしていた男2人が、福岡という街で再会し、長年のわだかまりを解いていく話です。ですから、かつて実らなかった恋の代わりに、福岡で出会ったソダムとユキの心が通じ合った瞬間を、ささやかな美しい愛のシーンとして描きたかったのです。もし、2人が男女なら惹かれあった瞬間、あんなふうにキスをするのではないか、だったら女性同士でも気持ちは同じではないかと思いあのシーンを撮りました。

Q(司会): 以前映画祭に参加した監督が、レッドカーペットを歩く由貴さんの姿を観て、非常に気に入り、今回の映画出演となったのですが、監督にとって由貴さんの女優としての魅力は何でしょう。
A(監督): 女優というのは本来美しいものですが、由貴さんには外見だけでなく内面の美しさも備わっています。話してみると非常に素朴で、女優として活動する傍ら、時間があるとおばあさんの家に行き畑仕事を手伝っているというのです。僕は、映画づくりは畑を耕すこと似ていると思うのですが、由貴さんはそんな生活感と内面の深みをもった魅力的な女優さんです。ただ、さきほど由貴さんが、撮影中僕が何をしているのか分からなかったという話を聞いて驚きました。僕がやりたいことを全部理解して演じてくれていると思っていたのに(笑)。改めて「おつかれさまでした」と伝えたいです。

チャン・リュル監督(右)

Q(司会):共演者について、印象や思い出などがあれば教えてください。A(山本):皆さん、映画のままでした。カメラが回っていない時も、ずっと映画の中のようにしゃべり続けていたので、不思議な気持ちになりました。

※ネタバレ注意
Q: ラストが秀逸だと感じました。あのシーンは当初から決めていたのですか?
A(監督): ラストシーンは、福岡ロケが始まる前日、ソウルで撮影したものです。当日はジェムンさんとソダムさんだけシーンだったので、クォン・ヘヒョさんは現場に来る予定がなかったのですが、わざわざ時間を作って現場に顔を出してくれたのです。ヘヒョさんは福岡に住んでいるという設定だったので、韓国での古本屋のシーンは必要なかったのですが、なんだか彼のシーンも撮っておいたほうがいいような気がして撮影しました。それをストーリーのどこに入れるかはまったく決めていなかったのですが、市役所の屋上で3人のシーンを撮っているときに、ラストシーンはそのシーンしかないと気付きました。というのも、ヘヒョとジェムンの心は、今も28年前の恋愛に囚われていた。実際のヘヒョも福岡に住みながら、心は昔のまま、韓国に残してきたのではないかと思ったのです。ですから、僕の場合、最初から答えを出して映画を撮るのではなく、撮りながら自分の答えを見つけていくことがほとんどです。

Q: 『郡山』でもそうでしたが、この映画にユン・ドンジュさんの詩が出てくる理由を教えてください。
A(監督): 個人的に彼の詩が好きなのです。また彼はこの福岡の地で亡くなっています。私は福岡と縁があり、この映画を撮ることになりましたが、福岡に来ると彼のことを思い出さずにはいられません。また、彼とは生まれ育った故郷が同じですし、今私はヨンセ大学で教えているのですが、彼はその前身となる大学で学んでいたという縁もあります。彼は暗い時代の中でも、たくさんの美しく優しい詩を残しました。そして、その詩の響きは福岡というこの地に今も残っているのではないかと思います。人はいつの時代も苦難に遭遇します。ですが、どんな時もユン・ドンジュの詩のように、美しい気持ちで世界を観れば、暗い社会も少しは明るく見えてくるのではないでしょうか。日本にも彼の詩が好きな方が大勢いらっしゃると聞いて嬉しく思います。

Q(司会):由貴さん、せっかく東京から来てくれたので最後に一言お願いします。
A(山本):監督、また福岡で映画を撮りましょう!

最後の、山本由貴さんからの言葉に、会場は大きな拍手に包まれました。
チャン・リュル監督の『福岡2』、ぜひまた映画祭で観たいですね。

サインボードをバックに笑顔でツーショット

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